UEFAチャンピオンズリーグUCL、英: UEFA Champions League)は、欧州サッカー連盟の主催で毎年9月から翌年の5月にかけて行われる、クラブチームによるサッカーの大陸選手権大会である。1955年にヨーロピアン・チャンピオン・クラブズ・カップとして始まった。当初は各リーグの優勝クラブによる大会だったが、1990年代に参加クラブ数と資格が拡大された。

History

チャンピオンズカップ時代

本大会は1955年に、フランスのスポーツ誌レキップの記者・編集者だったガブリエル・アノの提案により、「ヨーロピアン・チャンピオン・クラブズ・カップ European Champion Clubs' Cup」という名称で開始された。1950年代の欧州では経済統合の機運が高まっており、サッカー界でも1954年に欧州サッカー連盟 (UEFA)が設立されている。UEFAは当初各国代表チームによる欧州選手権実現に向け動いていたが、アノがUEFAを説得し、各国から1クラブ選抜した全16クラブの第1回大会を開催した。初回はレキップによりファンを集められるクラブが招待されたが、第2回大会から各国のリーグ王者に出場権が与えられた。

当初は各国リーグの優勝クラブと当大会の前年度優勝クラブのみが出場するホーム&アウェーの2試合の合計スコアで争われるノックアウト方式の大会だったが、1990年代に入ると下記のように大会形式が次々と変更されていった。

1991-1992シーズン
4クラブ×2グループのリーグ戦を導入(1991-92,1992-93シーズンではリーグ戦の1位が決勝に進出。1993-94シーズンではリーグ戦の上位2クラブが準決勝に進出)。

チャンピオンズリーグ時代

1992-1993シーズン
大会名がヨーロッパチャンピオンズリーグに変更。ユニフォームの袖に大会公式ワッペンを付けることが義務づけられた。
1994-1995シーズン
ホーム&アウェーの総当り戦による4クラブ×4グループのリーグ戦を導入(上位2クラブが決勝トーナメントに進出)。UEFAランキング上位国の優勝クラブと前年度優勝クラブの計8クラブが本大会(グループリーグ)のシード権を獲得。それ以外の国のクラブで予選を行って、勝ち上がったクラブが本大会に出場する。
1996-1997シーズン
大会名がヨーロッパチャンピオンズリーグからUEFAチャンピオンズリーグに変更。アンセム、大会公式球の導入。
1997-1998シーズン
従来からの国内リーグ1位のクラブに加えて、ランキング上位8ヶ国の国内リーグ2位のクラブにも出場権が認められた。但し、国内リーグ2位のクラブは予選で勝ち上がる必要がある。本大会出場クラブが16クラブから24クラブへ増加し、グループも4から6へ増加した(グループリーグへのシード権の条件は変更なし)。これに伴い、グループリーグでの決勝トーナメント進出条件が変更され、各グループ1位の6クラブと2位の中で最も成績の良かった上位2クラブの計8クラブが決勝トーナメントに進出する方式に変更された。
1999-2000シーズン
予選方式、本大会方式が大幅に変更された。これはUEFAカップウィナーズカップが廃止されたための変更であるが、1990年代後半から水面下で動いていたスーパーリーグ構想にUEFAが対処しなければならなかったという見方が強い。
本大会の出場クラブは、24クラブから32クラブへ拡大し、ランキング上位国に与えられる出場枠は予選枠を含めて最大で4クラブに増加。前年度優勝クラブは引き続きグループリーグへのシード権を得るが、4つの出場枠を持つ国で前年度優勝クラブがリーグ5位以下に終わった場合、国内協会は前年度優勝クラブと4位のクラブのいずれを出場させるか選択する必要があった。1999-2000シーズンは当大会で優勝したレアル・マドリードがリーガ5位に終わったが、当時のリーガでのチャンピオンズリーグ出場権獲得条件により、2000-2001シーズンは前シーズンの上位3クラブと当大会で前シーズンに優勝したレアル・マドリードがチャンピオンズリーグに出場し、リーガ4位のレアル・サラゴサはUEFAカップ出場となった。
予選なしで本大会に出場できるクラブも8クラブから16クラブへ拡大され(15+前年度優勝クラブ)、出場枠がUEFAランキング上位9カ国(前年度優勝枠次第で10カ国)、そのうちランキング上位6カ国は上位2クラブへ変更された。 グループリーグは従来からの1次リーグに加えて2次リーグが追加導入され、1次リーグ(4クラブ×8グループ)、2次リーグ(4クラブ×4グループ)共に、各グループ上位2クラブが通過という条件になった。また、1次リーグで3位に入ったクラブは、UEFAカップに回ることになった。
しかし、リーグ拡大に伴って試合数も増加し、2次リーグに進出したクラブは最低でも12試合を消化しなければならず、さらに決勝戦に進出した場合は合計で17試合も消化しなければならないため、試合数の増加による疲労の蓄積や怪我の続出、レベルの低下が懸念されたことから、各クラブや選手、監督の間で不満が続出し、後に2003-04シーズンでの大会システム変更に繋がった。
2003-2004シーズン
本大会の出場クラブ数は32クラブであるが、過密日程の元凶となっていた2次リーグを廃止して、決勝トーナメント出場クラブ数が8チームから16クラブへ変更されたことで、各クラブや選手、監督の間で不評だった部分が一部解消されている。これにより、グループリーグで消化しなければならない試合数は6試合へと減少、決勝戦までに消化する試合数は最大で17試合から13試合へ減少しており、試合数の増加に伴う疲労の蓄積と怪我の問題、試合レベルの低下がある程度是正された。
2006-2007シーズン
前年度優勝クラブは、各国の出場枠に関わらずグループリーグにシードされることとなった(当該クラブが国内リーグで3位以下となり、出場権を確保していない場合、当該国の最下位の出場枠のクラブがUEFAカップに押し出される)。
2004-05シーズンに優勝したリヴァプールがプレミアリーグではリーグ5位に終わり、1999-2000シーズンに優勝したレアル・マドリードと同様の現象が発生した。しかし、イングランドのサッカー協会は、2005-06シーズンにリヴァプールではなく、4位のエヴァートンを出場させることを選択したため、リヴァプールは本来ならば2005-06シーズンはUEFAカップに回る事となるはずだったが、王者としての防衛権の必要性から、特例としてイングランドに5枠目が与えられ、予選1回戦からの参加となったことが契機となり改正された(参考(英語))。
2009-2010シーズン
予選なしで本大会に出場できるクラブが16クラブから22クラブへと拡大され(21+前年度優勝クラブ)、出場枠がUEFAランキング上位9カ国から12カ国(前年度優勝枠次第で13カ国)、ランキング上位3カ国は上位2クラブから3クラブへと変更された。予選が国内リーグ優勝クラブ予選と国内リーグ上位クラブ予選の二つの経路に分かれた。予選が3回戦から4回戦へと拡大され、4回戦はプレーオフと命名された。上位クラブ予選は3回戦とプレーオフのみとなる。
2012-2013シーズン
カップタイドルールが変更。UCLの予選、UELの予選のみに前所属クラブで出場歴がある選手に関して、前所属クラブが本大会に進出していても新たな所属クラブで本大会に登録できるようになった。
2015-2016シーズン
前年度UEFAヨーロッパリーグ優勝クラブにも出場権が与えられるようになる(グループリーグかプレーオフから参加。前年度UCL優勝クラブが国内リーグ成績により出場枠を獲得し、前年度優勝枠が空いていた場合、グリープリーグから出場。空いていない場合は、ランキング13位以下の国の優勝クラブの場合は優勝クラブ予選プレーオフへ、そうでない場合は上位クラブ予選プレーオフへ回る)。これに伴い1ヶ国からの出場クラブ数の上限が4から5へと拡大。
2018-2019シーズン
予選なしで出場できるチームが22クラブから26クラブへ拡大され、UEFAランキング上位4カ国の4クラブはいずれも予選なしで出場できるようになった。また前年度ヨーロッパリーグ優勝クラブも必ずグループリーグからの出場へと変更。
カップタイドルール(冬の移籍期間に移籍した選手は、前所属クラブでグループリーグに出場歴のある場合、移籍先のクラブで決勝トーナメントに出場できない)が廃止。
2019-2020シーズン
プレーオフからビデオ・アシスタント・レフェリー (VAR)の使用を開始した。
新型コロナウィルスの世界的な感染拡大に伴い、決勝トーナメントラウンド16の第2レグのうち3月第2週の4試合は実施(ただし2試合は無観客試合)されたが、3月第3週に予定されていた4試合は延期された後、8月に無観客試合にて開催された。
決勝トーナメント準々決勝以降の全ての試合は、1試合決着方式での短期集中開催に変更され、開催場所も中立地(ポルトガル・リスボンのエスタディオ・ダ・ルスとエスタディオ・ジョゼ・アルヴァラーデ)にて行われることになった。
2020-2021シーズン
新型コロナウイルス感染症対策のため、2019-20シーズン後半戦同様に選手・監督・スタッフらは引き続きPCR検査が義務付けられた。
2021-2022シーズン
大会予選からアウェーゴール・ルールの廃止を決定した。
2024-2025シーズン
出場枠が36チームに拡大、現行の4チーム×8組のグループステージを廃止、異なるチームとホームとアウェイで4試合ずつ、8試合のリーグ戦を行う。(スイス式)リーグの上位8チームがそのままノックアウトステージに進出。9位から24位のチームはプレーオフを2試合戦い、ノックアウトステージに進む。
「UEFAチャンピオンズリーグ予選」とは、ヨーロッパサッカー連盟(UEFA)が主催するサッカートーナメントです。この予選は、各国のトップクラブが参加し、UEFAチャンピオンズリーグ本戦への出場権を争います。予選は複数のラウンドで行われ、各ラウンドでの勝利数や得失点差によって進出チームが決定されます。UEFAチャンピオンズリーグ予選は、ヨーロッパのクラブサッカー界で最も権威のある大会の一つであり、世界中のサッカーファンにとっても注目の的です。