レアル・クルブ・セルタ・デ・ビーゴ(スペイン語: Real Club Celta de Vigo, S.A.D.ガリシア語発音: [reˈal ˈkluβ ˈθelta ðe ˈβiɣo])は、スペイン・ガリシア州ポンテベドラ県ビーゴに本拠地を置くサッカークラブ。2012-13シーズンからはプリメーラ・ディビシオンに所属している。

History

設立

全国選手権でのより一層の成功を願い、ガリシア州ビーゴにあるいくつかのクラブが合併してより強力なクラブを作るという考えの下で、セルタ・デ・ビーゴが設立された。この運動の旗頭に立ったのはマヌエル・デ・カストロというスポーツライターであり、1915年から合併運動の必要性を記事に書き続けた。運動のスローガンはトド・ポル・イ・パラ・ビーゴ(Todo por y para Vigo、すべてはビーゴのために)であり、レアル・ビーゴ・スポルティングレアル・フォルトゥナFCの監督の支持を取り付けた。1923年6月22日にデ・カストロがマドリードで行われたスペインサッカー連盟(RSFF)の集会で自論を提案すると、満場一致で支持された。1923年7月12日、レアル・ビーゴ・スポルティングとRCフォルトゥナ・デ・ビーゴの年次集会がホテル・モデルノにあるオデオン劇場でそれぞれ開かれ、合併案は承認された。 このようにして現在のセルタが生まれ、「チーム・オブ・ガリシア」と呼ばれた。8月10日には新クラブ名が決められた。「レアル・ウニオン・デ・ビーゴ」、「クルブ・ガリシア」、「レアル・アトランティック」、「ブレオガン」、「レアル・クルブ・オリンピコ」など様々な名称が考案され、レアル・クルブ・オリンピコが人気を得たが、結局ガリシアと繋がりの深い「セルタ」(ケルトを参照)を用いたレアル・クラブ・セルタに決定した。セルタの初代会長はトーレ・セデイラ伯爵のマヌエル・バルセーナ・デ・アンドレスが務めた。総勢64人の選手たちも決定し、レアル・フォルトゥナFCやレアル・ビーゴ・スポルティングの著名な選手たちも含まれた。

  • GK: イシドロ、リロ、ルビド
  • DF: オテーロ、パサリン、フアニート・クレメンテ、ダニエル、カイト
  • MF: ハコボ・トーレス、バルビーノ、ケラルト、エルミーダ、ポンボ、クルセス、コルドバ、マシモ、ビエンベニード
  • FW: レイゴーサ、チアローニ、ポサーダ、ポロ、コレーア、ヘラルディート、ラモン・ゴンサレス、カリーデ、ピニージャ、サルバドール、チチャ、ミゲリート、カサル
  • 監督: フランシス・カギー

エウロセルタ

1990年代後半から2000年代前半はセルタの歴史上もっとも好成績を残した期間である。1997-98シーズンにリーグ戦6位となって26年ぶりにUEFAカップ出場権を獲得すると、1998年夏には攻撃サッカーで知られるビクトル・フェルナンデス監督を招聘し、1998-99シーズンのUEFAカップではベスト8に躍進した。1997-98シーズンから2002-03シーズンまで6シーズン連続で7位以内でシーズンを終え、1998-99シーズンから5シーズン連続でUEFAカップに出場し、スペインメディアにエウロセルタ(EuroCelta)と呼ばれた。主要選手にはロシア代表のアレクサンドル・モストヴォイやヴァレリー・カルピン、イスラエル代表のハイム・レヴィヴォなどがいた。

栄光からの転落

2002-03シーズンにリーグ戦4位となり、クラブ史上初のUEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。ACミラン、AFCアヤックス、クラブ・ブルッヘと同組となったグループリーグではAFCアヤックスを破る金星を挙げ、ACミランに次ぐ2位で決勝トーナメント進出を決めたが、決勝トーナメント1回戦ではアーセナルFCに2試合合計2-5で敗れた。リーグ戦では悲惨な成績に終わり、19位と不振を極めてセグンダ・ディビシオン(2部)降格となった。2004-05シーズンに2位となって1シーズンでのプリメーラ・ディビシオン(1部)昇格を果たすと、2005-06シーズンは6位でUEFAカップ出場権を獲得した。2006-07シーズンのUEFAカップでは1回戦でスタンダール・リエージュを倒し、グループリーグではニューカッスル・ユナイテッドFCに次ぐ2位となって決勝トーナメントに進出した。決勝トーナメント1回戦ではベスト4となったヴェルダー・ブレーメンに敗れたが、セビージャFC(優勝)、RCDエスパニョール(準優勝)、CAオサスナ(ベスト4)とともにスペイン勢の躍進を印象付けた。しかし、同シーズンのリーグ戦では18位となり、またもや欧州カップ戦に出場したシーズンにセグンダ・ディビシオン降格となった。

ラ・リーガ復帰と欧州進出

2012年6月3日、およそ5年間のセグンダ暮らしを経てプリメーラに復帰した。プリメーラ復帰1年目はリーグ序盤戦から苦戦を強いられるも、リーグ最終節のプリメーラ残留がかかった大一番、RCDエスパニョール戦に1-0で勝利し、辛くもプリメーラ残留を決めた。

2015-16シーズン、エウロセルタのメンバーだったエドゥアルド・ベリッソを監督に迎えた。このシーズン、イアゴ・アスパスやダニエル・ヴァスらの活躍もあってリーグ6位フィニッシュと大健闘。UEFAヨーロッパリーグ出場権を手にした。そのヨーロッパリーグでも躍進を遂げ、ベスト16でシャフタール・ドネツクを、ベスト8でKRCヘンクを破って決勝進出が期待されたセルタだったが、そのベスト4で最終的に大会優勝を果たすマンチェスター・ユナイテッドFCに敗れ、惜しくも決勝進出とはならなかった。

セルタ・デ・ビーゴ(Galician Celta de Vigo, Spanish Celta de Vigo)は、スペイン・ガリシア州ポンテベドラ県ビーゴに本拠地を置くサッカークラブ。リーガ・エスパニョーラに所属している。

愛称は「オ・セウ・エキポ(O Seu Equipo)または「エキポ・セレスティアル(Equipo Celeste)」であり、それぞれ「君たちのチーム」「空色のチーム」を意味する。

また、ホームスタジアムのライサコ・ムニシパル(Estadio de Balaídos)は、セルタ・デ・ビーゴのファンの熱狂的な応援から「地獄の釜(O Caldeiró)」の異名をとり、相手チームを震え上がらせるスタジアムとなっている。

セルタは1923年に創設され、1943-44シーズンのリーガ・エスパニョーラに初昇格した。1970年代後半から1980年代前半にかけてはケニー・サンソム、ミチェル、アレックス・マンニンガーらを擁して良い成績を残し、ヨーロッパの舞台にも進出した。近年では2016-17シーズンにラ・リーガで6位に入り、UEFAヨーロッパリーグ出場権を獲得した。

セルタは、ガリシア州における代表的なサッカークラブの一つであり、レアル・マドリードやFCバルセロナなどの強豪クラブを相手に健闘する姿が人気を集めている。また、カンテラ(ユース組織)から多くの有望な選手を輩出しており、スペイン代表のレギュラーに名を連ねる選手も少なくない。