セントカンタンは、フランス・オート=ド=フランス地域圏エーヌ県にあるコミューンであり、同県の県庁所在地である。パリの北130km、ランスの南東80kmに位置する。セントカンタン運河が市内を流れ、ソワソン川とをつないでいる。

セントカンタンは、古代ローマ時代から有人が居住していたと考えられている。中世には、フランク王国の支配下に入り、9世紀にはノルマン人の襲撃を受け、10世紀にはフランス王国の一部となった。14世紀には、百年戦争でイングランド軍に占領され、15世紀にフランスに奪還された。

16世紀、宗教改革の影響で、セントカンタンはプロテスタントの中心地となった。1557年、スペイン軍がセントカンタンを占領し、プロテスタントを弾圧した。1559年、フランス軍がセントカンタンを奪還し、プロテスタントの権利が認められた。

17世紀、セントカンタンはフランスの重要な軍事拠点となり、ヴォーバンによって要塞化された。18世紀、セントカンタンは繊維産業の中心地として発展した。19世紀、鉄道が開通して交通の便が良くなり、セントカンタンはさらに発展した。

20世紀、第一次世界大戦で、セントカンタンはドイツ軍に占領された。1918年、フランス軍がセントカンタンを奪還したが、市街は破壊された。第二次世界大戦で、セントカンタンは再びドイツ軍に占領された。1944年、連合軍がセントカンタンを解放した。

現在、セントカンタンは、オート=ド=フランス地域圏の重要な都市であり、繊維産業、機械工業、食品加工業などが盛んである。また、観光地としても人気が高く、ノートルダム大聖堂や旧市街など、見どころが多い。

セントカンタンのサッカーチームは、USサン=カンタンである。1907年に創設されたクラブで、現在はフランス全国選手権2部に所属している。ホームスタジアムは、スタッド・ド・サン=カンタンである。