ウェスタン・プロヴィンス(英: Western Province)は、南アフリカ共和国の西ケープ州ケープタウンを拠点とするラグビーユニオンチーム。カリーカップに所属。

History

1883年、当時のイギリス領ケープ植民地にウェスタン・プロヴィンス(西部州協会)として創設。

1889年、カリーカップの前身となる地域協会の代表チームによる全国大会「ボードトロフィー(Board Trophy)」がキンバリーで開催され、グリクアランド・ウェスト、トランスヴァール、イースタン・プロヴィンスと共に参加。この大会でウェスタン・プロヴィンスは優勝を遂げた。

1892年、キンバリーで第1回カリーカップが開催され、ウェスタン・プロヴィンス、グリクアランド・ウェスト、トランスヴァール、ナタール、ボーダーの5チームが参加した。1889年のボードトロフィーに引き続きウェスタン・プロヴィンスが大会を制し、カリーカップの初代王者となった。その後、1898年に開催された第5回大会まで5連覇を達成した。

1899年、アングロ・ボーア戦争の緊張の高まりを受け、ウェスタン・プロヴィンスとトランスヴァールはカリーカップ参加を見送った。これによりウェスタン・プロヴィンスの第1回大会からの連続優勝記録(5連覇)が途絶えた。

1928年8月25日、ニュージーランド代表の南アフリカ遠征(英語版)に際し、オールブラックスに10-3で勝利。

1976年7月17日、ニュージーランド代表の南アフリカ遠征(英語版)に際し、オールブラックスに12-11で勝利。オールブラックスから2勝をあげた初めての南アフリカのチームとなった。

1980年代は、3回目のカリーカップ5連覇を達成するなど、同大会のタイトルをウェスタン・プロヴィンスとノーザン・トランスヴァールで独占した。

1995年、スーパーラグビーの前身大会となるスーパー10に出場。

1996年、ラグビーユニオンのプロ化に伴い、オーストラリア・ニュージーランドを中心とした国際リーグ「スーパーラグビー(当初はスーパー12)」が開幕。南アフリカでは、当初はカリーカップの上位4チームがスーパー12に出場する方式を採用しており、ウェスタン・プロヴィンスは1996シーズンの出場権を獲得した。1998シーズン以降はフランチャイズ制が導入され、別働チームのストーマーズがスーパーラグビーなどの国際大会に参加するようになった。

2021年、1世紀以上にわたり使用したニューランズ・スタジアムからケープタウン・スタジアムに移転。